[PR]今日のニュースは
「Infoseek モバイル」


Bf109G-10 JG.52 Revell 1/48

flown by Heinz <ESAU> Ewald Pt.1
若きエ一ス H.エヴアルト

Revell 1/48 by 石塚 昌弘 (Masahiro Ishizuka) 

モデルアート1984年8月 No.235 特集「ルフトバッフェ最強の部隊"JG52"」より転載

(協力:有限会社モデルアート)


                                  写真撮影:おおくらとしお

キュレーターからひとこと

 石塚昌弘氏と聞いてピンと来たマニアは、もはやかなり年期の入ったルフトヴァッフェ・ファンということになってしまうかもしれません。モデルアート誌1984年のこのエヴァルトのG-10と、1986年のミューラーのG-10は私にとって(恐らくこの記事を読まれたあなたにとっても)衝撃的でした。それまで模型誌で見かけたことの無い程綿密な考証、そしてそれを形にしてしまう確かな造形力。作りやすいハセガワ製メッサーではなく、レベル製品をあの水準にまで高めてしまうために必要とされるであろう努力の集積は、残酷なほど明確に、我々読者に伝わってきました。思えば80年代ののモデルアート誌は、氏のほかにも手練れのライターが揃っており、個人的には、読者にとっては同誌の黄金時代であったと思います。最近では雑誌依頼原稿はなさらない氏ですが、はからずも今回、ご本人、(有)モデルアート社その他関係各所のご好意で、当時の記事をウェブ上で再現できることになり、大変嬉しく思っています。読み返して驚くのは、その考証と工作技術が年月を経てもいささかも色褪せないことです。特に、最近阿部孝一郎氏がスケール・アヴィエーション誌上で発表された後期メッサーの解説で明らかになった事実が、既にこの記事にかなり反映されていることです。まさに阿部氏の研究の具象化が、石塚氏の作品といえるのではないでしょうか? また表紙を飾ったおおくらとしお氏の写真も、モデルアート誌の表紙の中では出色の出来映えでは無いかと思います。では、ヴィンテージ・ワインのような味わいの製作記をごゆっくりお楽しみ下さい。

エ一ス紹介
 ドイツ最高の撃墜数を誇る栄光のJG52は、ハルトマンをはじめ、バルクホルンラルバッツグラーフリップフェルト等、名立たるエースを生んだことで有名であるが、デュットマン(152機)、ヴァルトマン(134機)、ザクセンベルク(104機)、これから紹介するエヴァルト(84機)たち、勇敢なる若きエースが活躍したことも忘れてはならない。
 彼、ハインツ・エザウ(愛称)・エヴァルト少尉は、1922年9月11日にダンツィヒ近郊のゾポットで生まれた。1943年夏に5/JG52に配属されてがら終戦まで東部戦線で活躍した。彼は、若手の優秀なパイロットで長期間バルクホルンの列機を務めたこともあり、1944年12月29日、ハンガリーにおいて50機目の勝利を得、1945年4月20日に82機目撃墜後、騎士十宇章(RK)を授章し、396回の出撃で84機の勝利を記録した戦歴の持主である。
 彼が活躍したころは、ドイツ空軍に不利な戦局となっており、何度か危機に直面したが生きのびることが出来たのは、愛機に書いたパーソナ・ルマーク、エザウ(Eの文宇に豚の絵)が、幸運の豚!であったおかげかもしれない。
 彼の乗機はすべてBf109で、G-6に乗っていたころのパーソナル・マークは各誌で紹介されている。今回は、G-10に乗ったとき(1945年初〜終戦間)のものが部分的に判明したので取り上げたが、推測の部分もあることをお断りしておきたい。
about Heinz <ESAU> Ewald 


                                    写真撮影:Galland-Ou

エヴァルト少尉の乗機
 その前にG-10の説明をしてみたい。このタイプはG型からK型に移行すると、大幅な生産ラインの変更と、生産数の減少が見込まれ、また、戦線よりK型に近い性能の機体が要求されたので、旧型の機体にDB605Dエンジンを装備し、各所に改造を行い再生したタイプが存在する。

 各タイプを大きな特徴で分けると
(A)主翼上面タイタ収納バルジ、(B)尾輪支柱、の2点である。
(1)タイプ:(A)小、(B)短。
(2)タイプ:(A)小、(B)長。
(3)タイプ:(A)大、(B)短。
(4)タイプ:(A)大、(B)長

に分けられ、他に方向舵タブ、アンテナマストの有無、水平尾翼タブ、コックピット、エアスクープの違い、燃料オクタン価の違い等、バリエーションがある。
 エヴァルトの機体は、最近の資料によると、61xxxx番台の再製機で、製造プレートが2ヶある。尾輪は短く(3)タイプになる。アンテナマストなし、水平尾翼タプ、エアスクープ(G型)等の特徴を有し.尾翼は木製キットと推測してみた。つまりK型に近いG-10である。

キット
 いわずと知れたレベル1/48のG-10であるが、発売されて数年たっており(編注:1984年時点)、今見直すと甘いところがいくつかあるが、プロポーションは良いので細部に手を加えれば、ベストとなる。


    写真撮影:Galland-Ou
塗装パターンは不明なのでK型に似たものとしてある。機首のふくらみが良く分かる。